花凜文学創作所

自由気ままな創作表現

右往左往2

お久しぶりです桐原です。

 

自分のパソコンを直そう直そうと格闘している間に十日が過ぎちゃった……( ;∀;)

私がいかに機械音痴なのかがよーくわかりました( ;∀;)

で、パソコン購入許可が出るまで母のを借りたり、インターネット喫茶を探していたりしています。

 

今後の予定

1、投稿サイトをもう少し体験

2、一通り体験後、一つに絞る

3、このブログ一本と、一つに決めた投稿サイトで物語を書き続ける。

 

しばらくサイトを右往左往する日々が続きます。まだまだネットに出現してから日が浅い新参者なので、あっちへ行ったりこっちへ行ったりしますが、最終的にここに戻ってきますので今は放浪させてください!

当分はこのペースが続きます。

忘れ去られた頃にしれっと更新するかも(笑)

 

ではでは、ネット探検行ってきます!!( `ー´)ノ

 

桐原より

PC寿命……?

三月になりましたね〜。

お久しぶりです桐原歌子です❗️( ´ ▽ ` )ノ

 

実はPCが固まってしまいまして(^^;;

なんにもできなくなっちゃった苦笑

うんともすんとも言わないヽ(;▽;)ノ

 

しばらくスマホにて更新致します。

だいぶ格闘したら二月終わったっていうww

こんな行き当たりばったりのブログですが今月もよろしくお願いします‼️

ノートの白紙を言葉で埋めてみよう企画 第一弾

ノートの白紙を言葉で埋めてみよう企画・第一弾

A7mm×30行 キャン○スノートにて。

 

文字で埋めたら詩文のような、散文のような文章になりました。

とりあえず発表。

 

 

2017.2.18.土曜日

 

私はこの世界にいるとして、私には私の世界があるとして、

だとしたらまだ会ったことのないあなたは、どんな色を纏って、どんな目で好きなものを見、あなたの世界を創っているのだろうか。私とあなたの世界はどう違うだろうか。

私とあなたは同じヒト科の動物だけど、まったく違う人間で、脳の回る速度も芸術を理解する心もすべてが自分と同じではない。その事実に絶望するか期待するかは、人の感性によるものだから、善悪をつけてはいけない。どちらが人生をより良く生きられるかは、本当は誰にも答えられないから、人の声に怯えてはいけない。明るいと暗いを別々に切り離してはいけない。心に眠る孤独な気持ちや狂気を否定してはいけない。その心を持て余している人に向かって、可哀想にと勝手に憐れむ誰かは、実は誰からも好かれていない真の可哀想な人間なのかもしれない。

そんな風に決めた私のルールは、私を律しているけれど、違う誰かのルールを勝手に侵しているかもしれない。私のルールは誰かの自由を奪っているのかもしれない。けれど、それに怯えて自分にルールを持たないことは、世界を憎むことと同じだから、勝手に怖がって勝手に死んでいくことは、最もたやすい悪意だから、そんな手段で世界を染めてはいけない。世界は人の世の形で、百人いれば、百通りの違う人間たちが形成してきた社会だから、「こんな時代か」とひとくくりに言えば、それだけで人の世を侮辱できる。それが大好きな人たちがいて、世界は誕生した瞬間から実は侮辱され続けてきた。それでも世界がこうして成り立っているのは、自分を自分らしくするためのルールを作った人たちの、自分を律する言葉が、今日まで広がり生きて、時には言葉が音楽に代わり、絵に代わり、本となり、後の世を生きる人々に言葉という正しさを伝え続けてきたからで、世界はそんな人たちにずっと守られてきた。世界は美しい。どんな時代であっても、人の心を持ち、律することができれば、世界は美しい。愛はいつの時代も生きている。

私を律する私の言葉は、あなたに届くかも、伝わるかもわからない。私とあなたが会える確証もない。それでも私は、あなたが好きだ。

 

 

 

 

あとがき

 

谷川俊太郎さんの影響がもろに出てしまったww

ヲタクにこそ薦めたい直木賞作家、恩田陸。

ヲタクにこそ薦めたい恩田陸ワールド

 

芥川賞直木賞受賞発表からかなり経ちましたが、子どもの頃から大好きな恩田陸先生が受賞ということで、わたくし脳内がいまだスパークしております(´▽`*)←

 

恩田先生はいいっすよ~! ものすごくいいっすよ~!

 

特に女の人がハマりやすいと思います!

独特な雰囲気のある美少年、美少女を書かせたら天下一品だと個人的に思っているので←、何か気だるげな、アンニュイなキャラクターが好きな人、退廃美を好む人などに恩田先生の世界観をぜひ味わってほしいです。

 

昔も今も大好きな恩田陸ワールドの本といえば、これです!!

 

 

麦の海に沈む果実 講談社 恩田陸著 714円(税別)

 

三月以外の転入生は破滅をもたらすといわれる全寮制の学園。二月最後の日に来た理瀬(りせ)の心は揺らめく。閉ざされたコンサート会場や湿原から失踪した生徒たち。生徒たちを集め交霊会を開く校長。図書館から消えたいわくつきの本。理瀬が迷い込んだ「三月の国」の秘密とは? この世の「不思議」でいっぱいの物語。(あらすじ抜粋)

↑ザ・厨二臭。

どこから見ても厨二。右も左も厨二。あふれ出る厨二。

ぜひ厨二病をまっしぐらに進む思春期の子供たちに読んでほしい。少女小説っぽいと言われていますが、桐原は女子向け厨二小説の元祖だと思っています。

 

あとこの作品の最大の特徴は、「完璧にオチてない」ことかと。ちゃんと完結したお話ですが、そのお話はどこまでも深く広がっていて、作者さんの脳を超え、無限に枝分かれしていくようにあちこちの物語世界で派生していきます。恩田先生の著書の中にも、この「理瀬シリーズ」(または「三月シリーズ」)の話の断片が匂わされているものが多くありますね。まるでこのお話はありとあらゆる恩田先生の物語に干渉して伝染していき、いつかすべての著書を先生が書き終えたときには「実は全部合わせて三月シリーズのお話になっています」とか先生ぶっちゃけるんじゃないかと気が気じゃありません。(←気にしすぎ)

でもこんな風に「物語が永遠に閉じない」という小説技法を見たのは自分の年齢では恩田先生が初めてでしたね。とにかく強烈に記憶に残っているのが「麦の海に沈む果実」です。

 

つづいて二冊目の紹介。

 

 

三月は深き紅の淵を 講談社 恩田陸著  667円(税別)

 

鮫島巧一は趣味が読書という理由で、会社の会長の別宅に二泊三日の招待を受けた。彼を待ち受けていた好事家たちから聞かされたのは、その屋敷内にあるはずだが、十年以上探しても見つからない稀覯本(きこうぼん)「三月は深き紅の淵を」の話。たった一人にたった一晩だけ貸すことが許された本をめぐる珠玉のミステリー。(あらすじ抜粋)

 

やたらしゃべる。

 

とにかく登場人物たちがしゃべる、しゃべる(笑)。しかも台詞めっちゃ長い。先生も書いているうちにどこかの世界へ行ったのか、話は文学創作論へ飛び、あたしは昭和30年代以降に生まれた女の書く『ぼくは』で始まる一人称の小説が大っ嫌いなのよ!!と叫ぶ女性キャラ誕生(そして壮大にディスり始める)。

とにかくマシンガントーク。先生も作中でセルフツッコミを入れるくらい(笑)、しゃべる、しゃべる、しゃべる。「喉枯れない? 大丈夫?」って思わず小説に話しかけた、最初の思い出←。

 

物語は四つの話に構成されています。

第一部:著者名が書かれていない、不思議な魅力を放つ小説をめぐる本の話。恩田さんの本(物語)に対する愛着がふんだんに出た恩田節炸裂の物語です。

 

第二部:とある無名の本が、本読みの間で秘密裏に話題となった。上手いわけではなく、完成度も高くない作品だったが、なぜかもう一度読みたくなる。そんな魔力を持つ小説の筆者を突き止めるため、二人の文芸編集者は夜行列車で筆者の故郷と思わしき場所へ出発するが・・・?

作中にて筆者の推理が行われます。これも作家さんが三人出てきて、またその描写が見事です。作風や本人の性格も完璧に語られているので「こんな小説を書いている人なのかな?」と想像しやすく、読んでいて楽しい。推理ゲームみたいでおもしろいですよ!

 

第三部:いちばん悲しい話かな(泣)。ネタバレにならないように感想を書くのが難しいので、さらっといきます←。

いちばんミステリーとして単純におもしろいです。女の子同士の濃密な仲というのは、このくらいの年齢だからこそ甘く、残酷に展開されていくのだなと思いました。

 

第四部:今まさに小説を書こうとしている作家の頭の中の話。物語という世界へトリップした作家の創作課程をそのまま文章に写しとった物語。そのため、かなり読みづらいです(汗)。あまり真剣に文字を追わないで、「ふーん、作家の頭の中ってすげえ世界だなあ」くらいの気持ちで読んだ方がいいかも。距離を取って読みましょう。じゃないと「うおおぉぉ・・・!!」となります。

また、この章でちらりと「麦の海に沈む果実」の初期設定上のシーンが書かれてあります(#^.^#)。

 

以上の四つの話に共通してあるのは「三月は深き紅の淵を」という本についての物語です。

第一章はその本はすでにどこかにあるらしく、魅力的に語られています。

第二章はその本は実在していて、著者のことまで濃密に語られます。

第三章は、その本はまだ世に出ていなく、主人公が「いつか書く」と決意する形で閉じます。

第四章は今まさにその小説を書こうとする作者の主観的な世界で、小説の進み具合が語られます。

 

いずれも主人公は全部違います。語られる本も章によって少しずつ特徴が違い、それによって多様な魅力にあふれています。

なかなかに癖の強い小説ですが、その癖にハマると「恩田陸」という名の沼に落ちます(笑)。

ちなみに当時中学一年生で読んだ私は数ページ開いてすぐに寝落ちしました)^o^(。なんかね、子守歌みたいに眠くなるんですよ(笑)。成長途中で眠い時期だったしね(違)。で、その子守歌でさんざん寝て、だんだん歌に慣れてきて、気づいたら全部読破できてました(゜o゜)。十回以上の挑戦で本書の魅力をわかったときは嬉しかったなあ。同じ本を何度もくりかえし読むのは十代の頃がいちばん得意だったと思う。十代の集中力ってすげーな。

 

ということで、退廃美の美学を持っている人、厨二作品が大好きな人はぜひ一度お試しくださいませ~。

 

桐原歌子。

エンタメ私小説第二話「微熱」後編

第一話「微熱」前編につづき、後編を書き上げました。('ω')ノ

 

さて、この私小説(エンタメ寄り)はこれから一体どうなるのか……。

小学校から始まっているから、中学、高校、大学と行くんだろうけど、私の精神が飽きないか不安だ(笑)

一応オチは決めてます。オチてほしいどうか。

 

 

   私〈I am……〉

 

   第二話 微熱(後編)

 

 

 帰り道、私たちは九人で固まって歩いた。女の子が九人も集団でいれば、無敵である。

「あーちゃんたちは、男と正面からぶつかっちゃうからだめなんだよ」

「そうだよ。うまくかわすのよ」

 クラスで可愛いと言われている佐々木さんと仄香(ほのか)ちゃんが得意げに言った。

「どうやるの?」

 尋ねると、二人はにやりと笑んだ。

「私、ブラジャーつけてるの」

「私もお洒落なやつをね」

「うそ、もう!?」

 みんなびっくりして、話題は一気に自分たちの身体のことになった。

「私六年なのに、胸が大きくならなくて・・・」

「あんた、今年生理が始まったばかりだしねえ」

「そういう人は中学か高校で突然ナイスバディになるんだって」

「えー、本当?」

「だってお姉ちゃんが言ってたもん」

「私もお姉ちゃんいるんだけど、高校生になってからいきなり綺麗になっちゃって、モテ始めたんだよ!」

「じゃあ小六でセクシーになったらだめじゃん」

「早熟ってやつ?」

 キャハハハ、とみんなの笑い声が空に吸い込まれていく。大人の通らない帰り道は、女の子だけの特別通学路だ。

「それでね、ブラジャーはあまり派手な色じゃなくて、白を選ぶの。ちょっとした花の刺繍とかは効果的。そして肌着は体操服に着替えるときに脱いじゃって、ブラジャーと上だけにするの。そうすると今日みたいに激しいスポーツだとブラジャーが揺れて、胸が揺れてるように見えるのよ。お腹もチラ見せ程度に見せて、わざと苦しそうに走るの。そうやると色っぽく見えるんだから」

 えー? とみんなが訝しげに返す。仄香ちゃんは自信たっぷりにささやく。

「みんな騙されたつもりでやってみてよ。男はブラジャーが大好きなのがわかるわ。単純な生き物だから、絶対に態度を変えてくれる。私たち女の子なんだから、もっと賢く、強く、したたかに生きなきゃ」

 仄香ちゃんがそう言うと、不思議と男に最初から勝てているような気持ちがわいてくるから、すごい。

「あーちゃんも、とびっきり可愛いブラジャー買ってもらいな」

 佐々木さんがちょっと悪そうにほほえむ。

「スポーツブラでもいいの?」

 聞くと、佐々木さんと仄香ちゃんは「うーん」と唸った。

「あーちゃんってか弱いから、そこを最大限に利用しないと」

「そうだ、スカートをもっと大人っぽくしよう! 今みたいなキュロットじゃなくて、膝まである長いスカートを履くの。色合いも落ち着いたレディ風にするのよ。高校生のファッション誌を参考にしよう」

「え、中学でいいじゃん」

 佐々木さんが割っても、仄香ちゃんは「だめよ、高校生じゃないと大人じゃないわ」と首を振らない。

「あーちゃんは、不思議な魅力があるのよ。ミステリアスっていうか、色っぽいところがあるの」

「そうかなあ」

 私がつぶやくと、仄香ちゃんは力強くうなずく。

「きっと今の年齢と洋服が合ってないんだわ。あーちゃん、お母さんに服を用意してもらうのはやめなさい。本屋さんに行って高校生の雑誌を買うのよ。上品レディ路線で攻めていけば、男なんか簡単に黙らせるわ」

「じゃあ、今本屋さんに寄っていい?」

 わあっとみんなが盛り上がった。

「行こう、行こう! 門限まで寄り道しようよ!」

「ついでにショップも押さえとこう」

 女の子は話が決まると早い。私たちは道を外れて駅近くへと歩いていった。

 

   ++

 

 学校にいるときはあんなに具合が悪くなるくせに、みんなと一緒に寄り道してはしゃぐとなると、たちまち私は元気を取り戻す。それはみんなも同じらしく、学校よりもここに内緒で遊びにいくときの方が、私たち九人は仲良くなった。

 雑誌を買ってみたものの、載っている服はどれも高くて、実際にショップのお姉さんに聞いてみることにした。みんなでお行儀よく観察していると、お姉さんの方から声をかけてくれた。

「みんなどこから来たのー?」

愛宕(あたご)でーす」

「じゃあ遠かったでしょう」

「大丈夫でーす」

 お姉さんは二人ほど来て、私たち九人に「こんな服とかどう?」といろいろ見せてくれた。

「あ、あなたは上品なお嬢様風が似合うかも」

 店員さんはにこやかに話す。

「ほら、私の言った通りでしょう?」

「うん、仄香ちゃんすごい」

「そっちの仄香ちゃんは、ちょっといい女風のファッションに挑戦できるんじゃない?」

「本当? じゃあやってみます!」

 着替えると、店員さんが嬉しそうに「似合うー!」と褒めてくれた。

「今の子ってみんな大人っぽいねー」

「子どもの服もすごくお洒落になってるよね」

 店員さんは私たちのことを気に入ってくれたらしく、トータル五千円以内で買えるショップリストを教えてくれた。

「ここは田舎だけど、都心方面に行ったらもっとかわいい服がたくさんあるよ」

その言葉に心が躍った。洋服でこんなに自分が変わるなんて、今まで思ったこともなかった。

「あ、でも私、お母さんが……」

 一人の子がか細い声を出した。まだ背が小さくて身体も細い、生理が来なくて悩んでいた子だ。

「お母さん厳しいの?」

 佐々木さんが聞くと、その子はこくりとうなずいた。

「子どもが服に五千円も使うんじゃないって……」

 あー、とほかの子もため息を落とす。みんなもお母さんと上手く行っていないのか。

「お母さん、こんなに買ったら怒るかも・・・」

「っていうか、出してくれないよね。私たちに」

「うちも親が指図してくるかもなあ」

 その場に意気消沈したムードが流れていると、仄香ちゃんがわざとらしく鼻を鳴らした。

「もう! みんなお馬鹿ね。何のために父親がいると思ってんのよ」

「あー!」

 仄香ちゃんの言葉で、みんながまた盛り上がった。

「そうか、お父さんを利用すればよかったんだ!」

「給料日の週を狙うのよ。だいたい月半ばから後半にかけてもらえるから」

 そうと決まると話が早い。私たちはお姉さんに「土日にお父さんと一緒に来ます!」と告げて買う洋服を決め、「やばい、門限だー!」と急いで家に帰った。

 

   ++

 

 帰り道、私たちは駆け足で駅道から抜け、坂の上に立つそれぞれの住宅地へ向かって走った。夜の始めの空が冷たい空気を運んで来て、ついこの前あったはずの運動会が遠い季節のように感じられた。あの時はあんなに暑かったのに、今はもう秋の気温だ。

「あーちゃん! 服買うのよ、絶対買うのよ!」

 仄香ちゃんが今まで見たことないくらい、キラキラした満面の笑みで私に手を振った。遠ざかった仄香ちゃんは、いつものちょっと高飛車な仄香ちゃんに戻り、佐々木さんと一緒に階段を駆け上っていった。坂道を上る私たちはそれぞればらけて、学校のときの四人グループになった。

 私の家は坂を上っても一番低いところにあり、五階建てのマンションが七つほど坂に沿って連なる中の、三号棟の部屋だ。

「今日は楽しかったね」

 雪乃が満足したように言った。そういえば三人と全然しゃべってなかったと、私はみんなをあわてて振り返った。

「仄香ちゃんたち、味方だったのか。てっきり深山(みやま)さんたちと同じだと思ってた」

 理穂がそうつぶやいて、私もはっとした。仄香ちゃんは少し気位の高い人だから、四人で固まっている私たちのことは興味にないと思い込んでいた。

 まだ熱に浮かされているのか、身体が熱い。それとも全力で走った反動か、額から汗がだらだら垂れてきた。

「あーちゃん、また熱がぶり返してきた?」

 実加が私の顔をうかがう。実加は理穂の影に隠れがちだけど、人の顔色や体調の変化を感じ取るのが一番うまいのだ。

「大丈夫。たぶん微熱だから」

 身体が少しばかりきつくなってきたけど、気分はとても晴れやかだった。仄香ちゃんが男子に勝つ方法を教えてくれたから。

「また明日ね」

 三人が手を振って、白い階段道を上っていく。雪乃は階段を出たところの十一階建てのマンションへ、理穂と実加は駅から一番遠くて学校に一番近い団地群へ帰っていく。私は玄関口で、三人が階段を上りきり姿が見えなくなるまでずっと手を振っていた。

 

 三話へつづく

エンタメ私小説、執筆開始!

こんにちは。('ω')ノ

 

エンタメ的な私小説を目指して書き上げたものができたので、第一話を発表します。

 

自分のことを題材にした小説ですが、エンターテイメント要素をふんだんに入れたので、ほぼフィクションです。

 

主人公のキャラは自分そのものなんですが、出てくるキャラもほぼ現実の人たちの性格とはまるで違うので、「自分」(名前も違います)の記憶の中の思い出を主観的に書いた世界となります。

 

そのため客観性を持った作品になっているのか微妙であるため、読みずらいかもしれません。そのときは「アマチュア作家のエッセイ・フィクションなんだな」という風に流してくれれば嬉しいです(笑)。

 それではどうぞ!

 

 

 

   私〈I am……〉

   第一話 微熱(前編)

 

 運動会に合わせて熱が出たとき、涙が出るほどうれしかった。

 母はかわいそうにと私の頭を撫でてゆっくり寝させてくれたし、りんごを砕いてヨーグルトにまぶした「りんごヨーグルト」を作ってくれるから、ずっと布団に潜り込んでいつまでも寝こけていたかった。

 食べたりんごの皿を母に返して、読みかけの本や畳の床に散らばっている漫画を布団から出ずに手に取る。むずかしい漢字が読めなくても、熟語の意味がまだ理解できていなくても、ずっと読んでいられた。

 それはすとんと落ちてくる。ページの文字を追ううちに、頭の中で別の世界が見えてくる。それは今読んでいる本だ。丸まって本を抱くように読み込んでいる「実際の私」と、頭の中で自由に世界を作り、対面している本の世界観を自分で解釈してイメージ通りの景色を描き、そこで生きる人々が見え、会話し、その世界独自のルールを守って夢と愛の冒険を、ドキドキわくわくしながら思いきり楽しむ「創造の私」が、自分という器の内部にいる。

 本が多ければ多いほど、漫画が多様であればあるほど、私の心は踊る。

 畳の部屋で、ふすま越しに母が家事をしているのが見えた。私のために買ってきた新しいビデオカメラは、しかし使われることはなかった。当日に熱が出て起き上がれないと私が泣きながら訴えたからだ。

 私は滅多に大声を上げない。あまりに大人しく泣くので、そのまま横たわって死んでしまうんじゃないかと母や周りの大人たちによく心配された。実際、それは正しかった。私は生きる気力がない。母がご飯を用意しなかったら、何も行動を起こさずただ横になって目を閉じる。それが仮に何日も続いたら、私は間違いなく死んでいるだろう。だから母はいつも必死になって私に食べ物を食べさせようとする。母が優しいおかげで生きながらえていると言っても過言ではないだろう。私は無抵抗のまま死んでいく人間だ。何のために生まれたのかもわからずに。

 母がふすまをあけて「文絵(あやえ)、具合はどう?」と聞いてくれた。

「うん」とだけ返した。母が返答してくれるのを待つ。

「何もこんな日じゃなくてもねえ。最後の運動会だったのにね」

「うん……」

 それ以外は何も言えなくて、またじっと母を見る。

「まあ、五年生までの記録はビデオにあるんだから、六年生がなくてもいいか」

 母はそう笑うと、「あとは卒業式だけだね、体調気をつけて。あと一日休んだら学校行きなさい」と言ってふすまを閉めた。

 明日も休めるんだ! 私は胸がウキウキするのを感じて、布団の中で何度も寝返りを打った。こんな一日が明日も続くなんて夢みたいだ。

 一人きりの畳の部屋は、涼しい匂いと窓から差し込んでくる夕日で、明るくオレンジ色に光っていた。明るいのに暗い、でも静かで優しい居心地だ。まるで暖炉の部屋のようなほっとする穏やかさと暖かさにいつまでもまどろんでいたかった。暖炉は本でしか見たことないけれど、きっと畳の部屋と同じくらい、外国の人にとって大切なくつろぎ場所なのだろうと、布団にもぐりながら私は空想していた。

 畳の部屋が、好きだった。

 

   ++

 

 学校に登校するときは、いつも緊張する。

 私に敵意のある人が多いからだ。

 どういうわけか、私を目の敵にしていじめる人が後を絶たない。一年生からずっと、男子に暴力を振るわれるし、女子には気の強そうな意識の高い人たちに集中的に嫌われるし、小学校に入学してからというもの、一度も心の休める日が来たことはない。今日もすれ違いざまに敵グループの女子たちが「三月さん、来たよ」となぜかニヤニヤしながらこちらをちらちら見てくるので、自分の顔に食べカスでもついているのだろうかと鏡を見たくなった。やっと教室につき、友達の雪乃(ゆきの)に「私、今日の格好は変じゃないよね」と確認する。雪乃は「文絵はいつでも変じゃないよ」と力強い言葉をくれた。

「あまり一人で行動しない方がいいよ。何なら、私が文絵を迎えにいって一緒に登校したっていいんだし」

「雪乃にそこまで迷惑かけられないよ。私の家なかなか遠いから、雪乃の負担が大きくなるじゃん」

 私が笑うと、雪乃はそれ以上何も言わず、別の話を出してきた。話題をそらしてくれたおかげで私は雪乃とのおしゃべりに集中することができ、後ろの席の方で敵チームの女子の視線が痛く入ってくるのも我慢できた。

 登校時間ギリギリになって、明るい茶髪のショートカットの女の子が、迷彩服の決まった格好で教室に飛び込んできた。あとを続くように黒髪ショートの女の子もジャケットにジーンズ姿で滑り込む。予鈴まであと二分だった。

 女の子二人は迷わず私たちのところへ来て「おはよー」と息を切らしながら挨拶をした。雪乃が「おはよう」といつもの落ち着いた声で返し、私が「理穂(りほ)、実加(みか)、おはよー」と笑顔を作ると、二人は私の頭をくしゃくしゃ撫でた。

「今日も可愛いでちゅねー」

 理穂がわざと調子を崩した言葉で冷やかし、それに実加がげらげら笑った。二人は敵チームから私を隠し、テンションを上げて陽気な空気を作った。視線をブロックしてくれた二人は、おもしろい話を持ち上げて私を笑わした。雪乃が少しつらそうだったが、私がいるからだろう、気を使って笑ってくれた。理穂と実加が雰囲気を盛り上げてくれて、雪乃がずっとそばについてくれて、こんな風に私は友達三人から助けられていた。

 

  ++

 

 松田理穂(まつだ りほ)。最初に会ったとき、彼女は金髪だった。今だって金に見えるほど明るい茶色だけど、会った当初の理穂は服も男の子っぽい活動的な見た目で、この小学校で髪をその色に染めているのは彼女だけだったのもあって、やはり有名だったらしい。男子を泣かすのが大得意で、喧嘩をさせればたいてい勝った。周りから怖がられていたが、なぜか最初から私に優しかった。いつ出会って仲良くなったのがよく思い出せないくらいに、自然とそばにいるようになった。理穂はいつでも強くたくましいのだ。

 

 真鍋実加(まなべ みか)。理穂と常に行動していろいろなことをやらかすやつだと言われている。理穂と同じように毎日ボーイッシュな服で過ごして、理穂と同じくスカートは絶対に履かない主義だった。保育園が一緒で、そのときは私と一、二を争うくらい泣き虫ですぐに泣いちゃう小さな女の子だったのに、入学して時間が経つうちに、いつの間にか私を追い越して強くかっこよくなった子だ。実加は理穂と意気投合して、二人で荒っぽい言葉遣いで自由に無敵に過ごしている。

 

 中島雪乃(なかじま ゆきの)。最初に会ったのがもう思い出せないくらい、ずっと私の半身のようにそばにいてくれる子が、雪乃である。最初は漫画が好きで、絵を描くことも好きで本もよく読むという同じ趣味仲間だったのが、互いの家に行き来して二人で冒険ゲームに夢中になった。雪乃は親のいないときを見計らって私の家にずっと通い、二人で新しいゲームに挑戦して一緒にレベルを高めた。私たちは同士であり親友であり相棒である。新しいゲームは四歳上の兄が持っていて、兄はその中で飽きたゲームを私たちにあげていたから、ゲームはやり放題だった。兄はゲーム機も私たちに貸してくれていたので、私たちの精神はゲームによって強くなった。年がけっこう離れているので二人きりだと気まずいけれど、雪乃が家に来て三人になると話しやすいのか、兄は普段より優しく穏やかな雰囲気になって私と接してくれた。両親はゲームの楽しさを絶対にわからない人たちで、他人を家に招くのも好きじゃない性格だった。そのため家に友達を呼ぶのはすごく覚悟が必要でいつもどきどきしていたけれど、今のところ鉢合わせになったことはない。

 雪乃といれば、兄にも優しくされたし、この子がいれば怖いことなんか何もないと思った。

 

   ++

 

 男女混合体育なんて考えたのは、一体誰なんだろう。

 男と女が一緒に同じスポーツを学ぶ。それが男女平等への近道だとでも思ったのだろうか。

 実際のところ、真っ先にそれを取り組んだこの学校の体育は、地獄絵図そのものだった。

 ボールが目の前めがけて飛んできた。とっさに避けることも叶わず、私は顔面で食らった。あまりの痛さに涙が出てきてしゃがみ込むと、周りの男子たちが「てめえ、何避けてんだよ!!」と怒鳴り始めた。

「あそこはヘディングでパスだろうが!」

「全力で受けろ!命かけてボール止めろよ!」

 勝負事となると男子たちは、まるで積年の恨みを晴らすかのごとく獰猛な生き物になる。本当は相手のことを心底憎んでいて、なんとしても自分が勝ち残りたくて、そのためには暴力でも何でも使うのだということを、男女混合が導入してから私は気づいた。

「文絵、大丈夫?」

 雪乃が駆けつけてくれた。「顔が腫れてる。保健室に行こう」そう言って私を立たせてくれる。

 すぐさま男子たちがいらついたのがわかった。周り中から鋭い視線が注がれる。私は何も言えない。

「女っていいよなー。顔が腫れたくらいで保健室行けるんだぜ」

「本当に女って荷物だよな。サッカーもまともにできないんじゃさ」

 馬鹿にしたような笑いが漏れて、私はまた泣きそうになった。怒りに震えても、悔しくても、何か言い返したくても、先に涙が出てしまう。心はこんなにわだかまっているのに、私は何一つ抵抗できず、ずっと男子たちに舐められ続けるのだ。

 隣で支えてくれている雪乃の手が怒りで震えていた。男子たちがなおも暴言を吐き続けている。先生は来ない。チームがうまくいっている男女たちしか目に入っていないからだ。

「黙れ!!」

 高い怒号が空気を裂いて私たちの耳に響いた。男子たちの野次が止む。声のしたほうを振り返った。

 理穂が立っていた。太陽の光を受けて、明るい髪がさらにまばゆく輝いている。理穂は大股歩きでこちらに近寄ってきた。男子たちの目が険しくなる。

「何だよ、松田」

「俺たちもう六年だから、お前なんかに泣かされねえよ」

 理穂は動じず、騒ぐ男子たちをにらみで黙らせてから、私と雪乃を庇うようにして立った。

「男ってのは、戦う人間のことを指すんだよ。お前らなんか男じゃねえ。女いびって調子に乗ってるだけの、ただのチンポ勃起野郎だ」

 静かな声で語る理穂は、いっそう男らしく見えた。

 男子たちは押し黙った。

 その場にしばらくの緊張が走る。

 男子の一人が鼻を鳴らした。

「・・・言ってろ。お前らなんか女じゃねえよ」

 そう言い捨て、男子たちはボールを持って先生のところへ去っていった。私たちが生意気だと言いつけるつもりだろう。体育の先生も男なので、きっと男子の味方をするだろう。

「その言葉、そっくりそのまま返してやる」

 理穂は遠ざかる背中を見つめ、中指を突き立てた。

 

 実加が合流して、私たちは四人そろって保健室へ向かった。校庭を抜ける途中で体育教師に見つかり、「保健室に行くのに四人も固まって行動する馬鹿がいるか!」と怒鳴られたが、全部無視して体育の授業を投げ出した。

 玄関で上履きに履き替える途中、頭が猛烈に痛くなった。しだいに車酔いのような気持ち悪さに襲われ、我慢できなくてそのまましゃがみ込み、唸ってしまった。すると理穂が私を背負ってくれて、雪乃と実加が身体を支えてくれた。保健室に到着すると、保険医の先生がすぐに飛んできてくれて私を抱え、ベッドにそっと寝かせてくれた。先生に今日あった出来事を全部ぶちまけると、私たちの心はいくらか軽くなった。

「あーちゃん、具合悪いの? 大丈夫?」

 小学三年生の由愛(ゆあ)ちゃんが私のそばに駆け寄ってくれた。由愛ちゃんは笑顔がとってもかわいい女の子だったけど、新しいクラスに馴染めず、今は時々保健室登校をする程度だ。今日は久しぶりに会うことができた。

 由愛ちゃんの小さな頭を撫でていると、扉がふいに開かれた。見るとクラスメイトの子たちが五人ほど固まって入ってきていた。私を攻撃する女子三人組は、この中にいない。

「みんなどうしたの?」

 雪乃が問いかけると、クラスの子たちはいたずらっぽく笑った。

「私たち、今日いきなり生理になっちゃったんです」

「だから急に具合悪くなっちゃったんです」

「という風に言うと、あの童貞くさい先生はすぐに休ませてくれます」

 ブハッと理穂が吹き出した。それにつられて私も笑ってしまった。笑いは全員に移って、先生も一緒になって馬鹿笑いをした。

 

(つづく)

花凜復活

 

お久しぶりです。

 

体調がもとに戻りました!!( ;;)

 

花凜文学は今日から再稼働します。

 

と言っても、いつもと何ら変わらず亀更新ですが(笑)

 

いろんなことを発表したいなあと思っていて、小説だけじゃなくて詩やポエムなども書き散らかしていきたいです(笑)

 

あとは地上波放映された映画とか見てました!

ビリギャルには泣かされたなあ( ;∀;)。まさかこんないい話だったなんて思わなんだ。もっともっと子どもたちの物語が増えればいいと思う。

 

やっぱり青春って宝物だと思うんですよ。

大人の青春も、子どもの青春も、両方キラキラしていて、大人の世界と子どもの世界があって、それぞれ全然違うからおもしろいんじゃないですかね。

青春には年齢制限なんてないんですよ。何歳になってもキラキラできるって思えば、それだけで人生が楽しくなりそうじゃないですか。

それにどんな立場の人でも時間だけは流れていきますからね、青春はいつでも時間とともに流れていって、また新しい青春が流れに乗ってやってくるかもしれないし。

古くなって新しくなって、それをくり返して人生が彩られていくんだろうな。

 

なんてことをビリギャル見て思いました(´▽`*)

 

あとは更新が止まっている投稿サイトも何とかしようと思っています。

なんでも勢いで書き殴ってしまったので、続きの話を書くのがめっちゃ大変です(;’∀’)。連載ってこんな大変なんだ……とビギナー的な感想。

しかも新しい話書きたくなってるし()

……書いていいっすか?(笑)

思いついたものを書いていきますね(笑) まだ二作品しかないし。

 

ということで、また自由をモットーに、いろいろ書き散らかして楽しく生きていきたいです!( `―´)ノ

 

 桐原歌子